レーザー発振の原理を考えれば簡単な話。レーザー装置の中には、平行に置かれた2枚の鏡と、その鏡の間に置かれた光増幅器がある。光増幅器の一方から入った光は増幅されて他方から出て行き、その一部は鏡に反射して光増幅器に戻ってくる。この光は再び増幅されて出ていき、もう一方の鏡に反射して、その一部が再び光増幅器に戻って来る。そのような過程を繰り返すと、鏡の反射面と垂直方向に進む光だけが増幅される。つまり、2枚の鏡の間を往復する光は、最終的に平行光だけになる。
鏡の反射率は100%ではないので、2枚の鏡の間で増幅された光の一部は鏡の反対側から外に出ていく。これがレーザ光。この光の元は平行光なので、外に出ていく光も平行光になる。
厳密に言うと、光には回折という現象があるので、この光は完全な平行光ではない。レーザーポインターや光ディスクに使われる半導体レーザは光の出射面積が非常に小さいので出射光はかなり広がる(数度から数十度の角度)。ガスレーザや固体レーザは出射面積が大きいので出射光は平行光に近い